ビデオの活用によって教師や教育実習生の観察の質が高まることがわかれば、学校関係者はすぐに取り掛かりたくなるでしょう。しかし、もし教師や教育実習生が画面上で見ている自分の指導の様子がセルフイメージと一致していなかったとしたら、いくらビデオ観察が本当の改善をもたらすものだとしても、それには背を向けたくなるものです。さらに教師の中には、ビデオで録られること、それ自体にストレスを感じる人もいます。

ビデオ観察によって「衆人環視にさらされる」ことで起きるパニックにどう対処すればいいのでしょうか?まず偏見のない情報の重要性を認識し、自分の姿をビデオで見ると感じる不愉快な感覚の背景にある科学を知り、ビデオ観察が教師や外部の観察者にとって安全な場所となるような十分な対策を講じることです。

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こうした困難に立ち向かうモチベーションと忍耐力を得る最も良い方法は、ビデオ観察の適切な理由を示し続けることです。「なぜ」ビデオ観察を行うのか、それを理解するだけで不安は解消します。教師が注意すべき点は、ビデオ映像はあくまでも教室で起きていることを正確に把握し、結果を改善するためのものだということです。教師は定期的な観察によって、誤った指導の原因となる偏見や間違いが簡単に紛れ込み、時にはそれが自分の損害にもなりうることを、知るべきなのです。

なぜ、もう一度行うのか?

書籍 “Video in Teacher Learning: Through Their Eyes,”において、Laura Baecher氏は「私達が見ているものと、私達が意図的に観察しているものは異なっているのです。」と書いています。これは、必ずしも観察者の責任ではありません。私達の脳が、一度に1つのものに集中して探そうとするとき(文字によるルーブリックが求めるように)、その周囲のことにはほとんど気づかなくなります。そのため、物理的に見えているのは限られた範囲だけになり、その結果、情報に基づいていない偏った観察が行われる可能性があります。

観察者が特定の瞬間を停止、再視聴、マークアップできるプラットフォームを利用することで、思考に時間をかけ、「Automatic Brain」を減速させることができます。そして「Conscious brain」を使って事実に関する証拠だけを考慮し、偏見のない教師観察が実現します。これによって、観察されている教師の防御的な態度を防ぐことができます。

Vosaicは、それ自体が教師のストレスを解消するツールです。通常の観察では感知できないことを取り除くからです。あらゆる授業、トレーニングシナリオ、シミュレーション、また専門的な評価を行う場面において、学ぶべき重要な瞬間が見過ごされがちです。Vosaicを使用すれば、ビデオでその瞬間を記録し、特定し、共有することができます。多くの学校が現在使用しているルーブリックよりも一段質の高いルーブリックを作る方法はありますが、中でもビデオは優れたルーブリックを実行するための、はるかに、そして断然望ましい方法です。

自分自身を見ることで、なぜ恐怖や不安といった苦痛や反応が起きるのか、その理由についての具体的な説明があります。教師が教室内の環境を見ているとき、刺激に対して反応しているように見えます。その視点は、刻一刻と反応しています。しかし教師が自分自身をビデオで観察しているときは、ビデオの中で実行されているアクションを瞬間的な反応としてではなく、本質的な特性として評価するのです。教師は、経験しているまさにその時よりも、後になってそれを見返している時のほうが、自分自身に圧力をかけているのです。

しかし、その逆の場合もあります。自分の授業をうまくいかなかったと疑っていても、後でビデオを見返してみて授業の組み立てや成果が非常に好ましいものだったと判断することもあります。ここでもビデオ観察の目的は、本人が認識していることと、実際に行われたことの間にあるギャップを解消することなのです。

ルーブリックだけでの観察には人によって相違があるかもしれないこと、ビデオ観察は教師のストレスを解消するために実施されていることを理解すれば、教師へのストレスを低減し、ビデオ観察への移行をより簡単にするための実用的なヒントやテクニックはいくつもあります。

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1. 教師が自分自身の録画装置を使い、それを快適に操作できるような録画の手順を設けます。教師自身が機材を自由にコントロールできるかどうかは、快適さのレベルにとても良い影響を与えます。より高品質の映像が必要なら、自分自身のデバイスにダウンロードして操作できるアプリケーションがあります。授業全体を撮影する前に、試しに数分間の短いクリップを録画してテストしてもらってください。

2. ビデオを共有する前に、個人的な使用のために自分の指導を録画することに問題がないかを確認します。練習の機会を設ければ、すぐに気持ちの準備ができます。録画したビデオは自分たちの授業を改善するための財産であることを確認します。Vosaicを使用すれば、教師は必要な数の授業を安全に録画して、それを誰とでも共有できます。

3. 最初のビデオ観察に参加して、記録のプロセスがスムーズに進行していることを確認することはお勧めです。

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1. 教師が自分自身のビデオをレビューできるようにすれば、自分自身の授業の実践を他の教師や観察者と共有することに対する自信が大幅に向上します。もう1つの選択肢は、新しい観察者に、本番の観察前に知らない教師のビデオを見せて、評価を行わない観察に慣れてもらうことです。

2. 自分自身や他の教師のビデオを使って練習した教師をグループに分け、評価しつつも偏見を持たないようにします。教師がグループ内で自分の指導方法のビデオ分析を行う場合、より良い方法で指導方法に実際の変化を加えることへの責任を感じます。さらに、教師が同じグループでこの評価プロセスを長期間実行すると、与えられたフィードバックをさらに信頼します。

3. 有益なビデオ編集テクニックのトレーニングを教師に提供します。いくつかの基本的なスキルを学ぶことで、長時間の授業のビデオをセクションに分けたり、ビデオ観察の際に焦点を当てたりすることができます。そこから集計や文字起こしのような方法を使うと、判断を介入させずに、必要な事実だけを教師に伝えることができます。あらかじめ決められたルーブリックを使用することで、録画した授業の中で何を見たらいいのかというストレスを軽減できます。

4. 教師と所見について話し合いながら、意図的な傾聴を実践します(詳細については今後の記事で紹介します)。全体的に言って、人は話を聞いてくれているのだと感じると、自分自身についての話にもより耳を傾けるようになり、それによって、自分が具体的に何を話そうとしているのか、明確にできるようになります。


この記事は、vosaic.comのブログ「Decrease Teacher Stress」を翻訳したものです(画像とも)。


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Vosaicのクラウドベースのビデオプラットフォームは、教師、教育実習生、教育専門家が理論と実践のギャップを埋めるのに役立ちます。使いやすい録画、コメント、共有の機能により、ユーザーは観察、コーチング、指導をより効果的に行うことができます。教師と指導担当主事は、評価、フィードバック、自己省察などのためにビデオをアップロード、記録、共有できます。Vosaic日本国内総代理店の橘図書教材では、Vosaicの販売、および導入後のサポートを行なっております。ぜひ、お問い合わせください。

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