この記事はVosaic.comの記事「Enhance Nursing Education with Video-assisted Debriefs」を翻訳したものです。（画像とも）。記載の内容はアメリカの医療教育環境を前提としており、日本国内の事情とは異なる部分があることをご了承ください。

コンピテンシーベースのビデオフィードバック

コンピテンシーに基づく医学教育（CBME）とは、医療分野において、進級前にコンピテンシーを満たしていることを保証する教育への管理アプローチです。1970年代後半にアウトカムベースの考え方を発展させるために初めて導入され、以来、医学教育の主要な戦略となっています。

コンピテンシーそのものは、「何かを成功させる、あるいは効率的に行う能力」と定義されています。GMS Journal for Medical Educationによれば、このアプローチは、コンピテンシーの特定の領域と、トレーニングにおける時間の独立性という2つの主要な領域に焦点を当てています。コンピテンシーに基づく評価へのシフトは、コンピテンシーが時間的制約のある期間（すなわちレジデントローテーション）内で到達するものという認識を覆すのに役立っています。これによって、学生が臨床現場で個々の適性に集中し、特定のスキルが達成されることを確信しながら成長できるのです。

CBMEとVADを併用することで、学生は医療シミュレーションについて客観的に議論し、教育的思考で理論と実践を結びつけられるようになりました。教室で教わったことがシミュレーションで実際にどのように応用されたかを明確に把握することは、医療報告にビデオを使用する際の重要な目的です。パフォーマンスの目標の習得に焦点を当てることで、学生は自身の実践を振り返り、技術的スキル、臨床推論のためのコミュニケーション、およびデブリーフィング中の感情状態を評価できます。

CBMEは、学生の医学研修全体を通して、関連性があり、適用可能で、具体的なコンピテンシーに基づいた客観的な評価の舞台を整えるものなので、ビデオデブリーフィングにおける重要な要素なのです。

Vosaicの活用でVADのメリットを最大限に

ビデオデブリーフィングは、医学教育において発展、成長を続けているアプローチです。Vosaicは、学生が専門能力の開発により積極的に取り組むことができるよう、成長をサポートしてきました。Vosaicのプラットフォームを使えば、臨床シミュレーション中の特定の瞬間を再生、一時停止、リプレイ、さらにスロー再生することによって、学生のコンピテンシーを評価することができます。

また、医療報告会でのビデオフィードバックは、形成的フィードバックについて議論する際に、学生に同僚や教授との関係をより密にすることができます。その結果、学生の参加意欲が高まり、より良い結果が得られ、積極的に自己を振り返ることができるのです。具体的には、チームコミュニケーション、ベッドサイドマナー、患者の安全性、適切なプロトコルなどのコンピテンシーを評価することが、振り返りのプロセスにおいて重要です。

また、Vosaicのさまざまな機能は、生徒と教員の両方にとって公平であるという認識を高め、すべての人にとって協力的な環境と経験を提供します。

Vosaicのビデオ分析プラットフォームは、既存のA/Vシステムとシームレスにペアリングでき、HIPAAに準拠したインフラストラクチャーを築き、シミュレーションを安全に録画、デブリーフィングすることが可能です。シミュレーションをライブでマークアップし、即座にレビューし、参加者と共有することで、エビデンスに基づいたディスカッションを促進できます。

Vosaicの安全なクラウドベースのビデオプラットフォームは、教師、現職教師、管理者が理論と実践のギャップを埋めるために使用されています。簡単な操作でビデオの録画、コメント、共有ができるため、ユーザーはより効果的に観察、指導、自己省察を行うことができます。
Vosaic日本国内総代理店の橘図書教材では、Vosaicの販売、および導入後のサポートを行なっております。また、授業力向上のための授業診断プログラムもご提供しております。ぜひお問い合わせください。

橘図書教材について
日本のスポーツ界へのパフォーマンス分析システムの普及に20年間努めてきた代表者が、2019年に設立しました。スポーツを超えた幅広い分野の教育にもビデオコーチングを普及して貢献すべく、Vosaicの日本国内総代理店として販売とサポートを展開しています。
分担翻訳：スポーツパフォーマンス分析入門（株式会社大修館書店）
著　　書：スポーツパフォーマンス分析への招待（有限会社ブックハウス・エイチディ）