5月23日、東京理科大学様の授業科目「防災科学概論」にて、学外ゲストスピーカーとして話をさせていただきました。

この科目は防災分野全般を対象に,関連する分野の過去の事故事例から最新の研究動向にわたるまで幅広く知識を習得すると共に、実社会における幅広い防災分野の課題やその課題解決のための能力が培われることを目的としています(シラバスより)。

授業の進め方は、担当の創域理工学研究科国際火災科学専攻の先生がたと履修学生、そして学外のゲストスピーカーが毎回話題提供を行い、それをもとに議論を行うというものです。受講者には留学生が多く含まれているため、基本的に英語で行われています。

私にとって体育関係の学部以外からの初めてのご依頼でしたが、指導者育成のための行動分析や、災害対応訓練支援のための映像配信システムの開発など、外部の企業・団体との協業を行ってきた経験から、何かご参考になるお話ができればと思い、お引き受けしました。

開講される神楽坂キャンパスの教室には、留学生を中心にした学生のかたと先生がた、そして野田キャンパスからも遠隔で参加されていました。

まず「スポーツパフォーマンス分析とは何か」について、「スポーツパフォーマンス分析入門」の記述に基づき、試合分析とワークレート分析、量的分析と質的分析といった基本情報を説明しました。次に「どのように行うのか」について、スポーツパフォーマンス分析ソフトウェアの概要、そしてVosaicを例に、実際のソフトウェアの機能をご覧いただきました。

それを受け、スポーツパフォーマンス分析の情報のデータ低減のプロセスとパフォーマンス指標、そしてスポーツパフォーマンス分析を行う理由についてお話ししました。特に、データの低減のプロセスとパフォーマンス指標の話は、最近ある先生からアドバイスをいただいたことをきっかけに、私が授業の中で強調していきたいと思っていることです。

(出典:スポーツパフォーマンス分析入門 pp.10-11)

後半はスポーツパフォーマンス分析の応用に関する話として、教育分野、医療分野、そして防災の分野で取り組んでいることを紹介しました。特に教育コンサルティング団体と協力して行っている授業診断については、実際の事例をご紹介できましたので、少し具体的なイメージを持っていただけたのかなと思っています。

幸いにも、学生の方からは時間いっぱいまでたくさんの質問をいただくことができました。その中にはパフォーマンス分析の要点をしっかり押さえたものもあり、英語での回答も含め、私にとって改めて勉強になるものでした。

数えてみると橘図書教材の創業以来、お話をさせていただいたのはこれで10大学目にになりました。研究や教育の実績もなく、業界の主要企業がついているわけでもない個人に対して、こうしたオファーをくださることに心から感謝しています。
これからも実践と学問を通じて、学び続けていきたいと思います。

(橘 肇/Vosaic国内総代理店 橘図書教材

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