この記事は、vosaic.comのブログ「Slow Down Your Automatic Brain」を翻訳したものです(画像とも)。


オックスフォード辞典によると、偏見とは「もの、人、またはグループを他のものと比較して、通例不公平と考えられる観点で好意的または悪意的な先入観を持つこと」と定義されています。偏見は誰にでもあるもので、様々な形態がありますが、中でも暗黙の偏見は、無意識に行われるため、最も危険なものと考えられます。私たちが暗黙のバイアスに加担するとき、そうとは気づかずにそうしているのです。

悪いことばかりではありません。偏見には目的があり、人間の生存本能からくるものなので、大いに役立つこともあります。さらにもし、私たちに偏見やステレオタイプがなかったら、私たちが毎日下す決断の数はたいへんな数に上るでしょう。朝、スムージーショップにいると想像してください。「グリーンスムージーはピンクのスムージーよりも甘くない。だから朝食はピンクのスムージーにしよう。」などとはおそらく意識しないでしょう。たとえそうであっても、過去の情報に基づいて判断していることには変わりありません。

暗黙のバイアスが役に立たない分野をご存知ですか。教師の観察です(これについては、次の記事で詳しくご紹介します)。についての基本的な知識を理解することで、暗黙のバイアスを撲滅できます。脳は2つのシステムで構成されていると、Laura Baecher氏の著書「Video in Teacher Learning: Through Their Own Eyes」によると、脳は2つのシステムで動いています。当ブログでは、偏見のない授業観察を行うためのミニシリーズを始めるにあたり、この2つのシステムの概要をご紹介します。

第1のシステムの脳:自動的

  • 過去の経験に基づいて、素早く、直感的に行動する
  • 染み付いた感情や本能を利用する
  • 瞬時に評価を行い、その評価をシステム2に送る。

第2のシステム脳:意識的

  • ゆっくりと作動し、意識的な評価に依存する
  • 熟慮と事実に基づいた評価を行う
  • 第1のシステムからの情報を受け取り、意見に変換する

どちらのシステムも有用で、人としての行動の上で必要なものですが、第1のシステムが「闘争か逃走か」という生存反応を引き起こすため、私たちの脳は必ずしも肯定的ではない判断を下してしまうことがあります。そして、その判断が偏見と結びつくと成長を妨げる行動につながってしまうのです。

目標

第1のシステムの脳の働きを遅らせ、第2のシステムの脳がその役割を十分に果たせるようにする。

ヒント:

観察の際に「私はこう思います」と言わないことを目標にしましょう。これは予断があること、そして偏見を持っていることの明白な証拠です。事実として認められないものは、予備審査にかけるべきではありません。ビデオを使ったレビューでは客観的なデータを提示するため、関係者全員が偏見から守られます。


Vosaicについて

クラウドベースのビデオプラットフォーム、Vosaicは、教師、教職課程学生、教育専門家が理論と実践のギャップを埋めるために使用されています。簡単な操作でビデオの録画、コメント、共有ができるため、ユーザーはより効果的に観察やコーチング、メンターを行うことができます。教師やコーチは、評価、フィードバック、自己反省などのためにビデオをアップロード、録画、共有することができます。Vosaic日本国内総代理店の橘図書教材では、Vosaicの販売、および導入後のサポートを行なっております。ぜひ、お問い合わせください。

橘図書教材について
日本のスポーツ界へのパフォーマンス分析システムの普及に20年間努めてきた代表者が、2019年に設立しました。スポーツを超えた幅広い分野の教育にもビデオコーチングを普及して貢献すべく、Vosaicの日本国内総代理店として販売とサポートを展開しています。
共訳書スポーツパフォーマンス分析入門(株式会社大修館書店)
連 載スポーツパフォーマンス分析への招待(月刊トレーニング・ジャーナル/有限会社ブックハウス・エイチディ)

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