この記事はVosaic.comの記事「Tech is Transforming Teacher Coaching – Succeed with a Different Data Approach」を翻訳したものです（画像とも）。

［1］から続く

A – Annotation（注釈）

ビデオを録画して観察を始めたら、次のステップは注釈を付けることです。ビデオを観察すると、どの領域が成長しているのかが見えてきます。注釈をつけることによって、授業者がその領域を内省する機会が生まれるのです。

自分が教えている姿をしっかりと観察することは、実は「言うは易く、行うは難し」です。指導や学習にまったく関係のない些細なことに気を取られがちです。そのため、観察すべき領域を念頭に、映像に注釈を付けることが重要です。

Vosaicでは、注目すべき領域を表現した「ボタン」を作成できます。これらのボタンを押すことで映像上に「モーメント」として記録し、さらにそこにコメントを追加できます。この方法で映像に注釈を付けると、目標に集中しながら視聴することができます。そして、ビデオのタイムラインから内省に目的に場面にアクセスできるようになるのです。

ビデオを録画するたびに注釈とコメントを作成し、そこから学んだことに関する改善計画を立てます。このプロセスを繰り返し、進捗状況を観察します。

このプロセスをどれだけ簡単に、有効に行うことができるかは、この作業に使用するプラットフォームに依存します。Vosaicには、ビデオのフィードバックと分析を支援する多くの機能があります。

• カスタマイズ可能なフォームを使用して、ビデオのタイムライン上の特定の瞬間にモーメントとタグを付けられます。
• モーメントは静止画としてでなく、クリップの開始と終了を指定して、継続時間のあるビデオクリップとして記録できます
• タイムライン上でマークしたモーメントに、独自のテキストまたはビデオコメントを記入できます。コメントを自分自身の今後の参考にすることも、コーチや同僚とのコミュニケーションに使うこともできます。
• 授業中の発言を文字起こし（トランスクリプション）できます。Vosaicは話者を特定し、それぞれの話者の時間の割合を自動的に計算します。
• トランスクリプションをAIで解析し、即座にフィードバックを表示する「AI Mate」機能を実装しています。
• ビデオから特定のシーンや、イベントのリスト、トランスクリプションのファイルなどをダウンロードできます。
• デバイスからビデオをアップロードすることも、Vosaicのモバイルアプリで録画することもできます。

D – Debrief（振り返り）

ビデオを録画、観察し、注釈を付けると、振り返りの効果がさらに高まります。意図と意味のあるフィードバック、つまりデブリーフィングになるのです。

映像を元にした振り返りによって、教師とインストラクショナル・コーチの相互作用はさらに促進します。授業中に起こったことについて、意見が違うということはもうありません。全員が全く同じ認識の上でスタートできるので、コラボレーションがより効果的になります。教師やコーチが実際のデータをガイドとして使用しながら、測定可能な目標を設定し、時間の経過とともにその改善を観察するために、ビデオは大きな役割を果たすのです。

このプロセスをさらに簡素化するのが、適切なビデオ分析プラットフォームです。教師とインストラクショナル・コーチは対面で意見交換することも、コメント（口調や表情を伴うビデオコメントは影響力大です）を通じてリモートでコミュニケーションしながら成長を実現することもできます。

結論として、教師のコーチングへのビデオ活用は、自分の現在地と目的地を確認し、そこに辿り着く方法を正確に知るための最良の方法なのです。

Vosaicについて

Vosaicの安全なクラウドベースのビデオプラットフォームは、教師、現職教師、管理者が理論と実践のギャップを埋めるために使用されています。簡単な操作でビデオの録画、コメント、共有ができるため、ユーザーはより効果的に観察、指導、自己省察を行うことができます。
Vosaic日本国内総代理店の橘図書教材では、Vosaicの販売、および導入後のサポートを行なっております。また、授業力向上のための授業診断プログラムもご提供しております。ぜひお問い合わせください。

橘図書教材について
日本のスポーツ界へのパフォーマンス分析システムの普及に20年間努めてきた代表者が、2019年に設立しました。スポーツを超えた幅広い分野の教育にもビデオコーチングを普及して貢献すべく、Vosaicの日本国内総代理店として販売とサポートを展開しています。
分担翻訳：スポーツパフォーマンス分析入門（株式会社大修館書店）
著　　書：スポーツパフォーマンス分析への招待（有限会社ブックハウス・エイチディ）