この記事はVosaic.comの記事「Enhance Nursing Education with Video-assisted Debriefs」を翻訳したものです。(画像とも)。記載の内容はアメリカの医療教育環境を前提としており、日本国内の事情とは異なる部分があることをご了承ください。


教授や同僚からフィードバックを受けることは容易ではありません。しかし、アウトカム能力、患者のニーズ、時間に依存しないシナリオに焦点を当ててこれらの会話に臨むことで、学生は医療シミュレーションについて客観的に議論し、理論と実践を結びつけようとより深く考えることができるようになります。

コンピテンシーに基づく医学教育(CBME)とビデオアシストデブリーフィング(VAD)を併用することで、学生は教室で教わったことがシミュレーションで実際にどう応用されるか、明確に把握することができます。VADの技術を取り入れることで、医療従事者として現場に出る前に、効果的な自己省察スキルを身につけ、自分のパフォーマンスに自信を持てるようになります。

なぜVADが看護教育に有益なのでしょう?

VADはシミュレーションに臨む態度を変え、パフォーマンスを向上させ、実践における学生の自己認識を増幅させることが示されているからです。

VADは看護学生のコンピテンシーとチームコミュニケーションへの集中力を高め、臨床実習や臨床チームでの作業という厳しい環境に対して、より良い準備ができるようにします。看護教育にVADを導入することで、インポスター症候群(自らを過小評価してしまう心理的傾向)の感情を克服し、成長とコンピテンシー達成を阻害する他のさまざまな要因を明らかにすることができます。

看護学生に対してVADを使用することによって、重要なスキルを実践し、新しい知識を生み出し、将来現場で対峙するシナリオに適用できる省察を行うことができます。多くの場合、看護学生は、自分のパフォーマンスをVADで振り返るとなると、他の学生との比較を恐れるようになるかもしれません。

インポスター症候群(IP)を経験した学生は、高度なケアを提供するために必要なスキルを習得することの困難さを感じ、自分がいつまでの上達しないように感じることが多いものです。医療業界では特に様々なストレス要因のため、看護学生は教育を受けている間にIPの影響を受ける可能性があります。それが時には何年も続くこともあります。その結果、早すぎる燃え尽き症候群や、学習や研究室での生活の上での問題として現れる可能性があります。

インポスター症候群は、医療従事者のメンタルヘルスにどの程度関係しているのでしょうか?

Journal of Medicine Access誌に発表された研究によると、インポスター症候群は米国の医学生の間で再発するメンタルヘルス要因であることが証明されており、その因果関係の究明には、さらなる研究が必要であるとされています。この横断的研究は、以下の障壁を記録することに焦点を当てています。

  • メンタルヘルス症状
  • インポスター症候群
  • アクセシビリティ
  • 自己改善

医学生の間でインポスター症候群が拡大していますが、まだ十分に議論されていません。成績優秀な人さえも、自分が過小評価されていると感じたり、完璧主義や自己批判に直面したりします。その一因は、それらを積極的に克服するためのリソースがないからです。

内省とインポスター症候群の間のギャップを埋めるためには

看護学生は、実践にどのように役立つのかについて適切な説明を受けることなく、何十種類もあるリソースに向き合っていることがあります。構造化されたフィードバックが提供されないまま、こうしたリソースをこなさないといけないのです。学生にとって、自分のパフォーマンスを振り返るための新たな手段、つまり、教育者が生徒にフィードバックを与える合理的な方法が必要なのです。そこでVosaicが役立つのです。

シミュレーション中にVosaicを使用してVADを実施することで、看護学生は感情のコントロールと、改善が必要な特定のスキルの領域を客観的に明確にできます。これによって自信と自覚を高め、実世界のシナリオにより良い姿勢で臨むことができるようになります。もしこうした状況に取り組むとき、自分のパフォーマンスや学習シナリオを客観的に撮影した映像が提供されないとしたら、学生は自分のパフォーマンスに対して主観的なアプローチをとりがちになります。これは様々なレベルにおいて、認識の誤りを起こすことにつながり、結果としてパフォーマンスや学習成果に影響を及ぼします。

最新のビデオ解析プラットフォームによるVADがシミュレーションによるスキルトレーニングに導入され、学生のコミュニケーションと学習の方法を変革しています。医学教育において、コンピテンシーの追跡と評価は、次世代の医療専門家がそれぞれの役割を適切に務め、患者やチームと効果的にコミュニケーションをとれるようになるために非常に重要です。

Vosaicによる医療シミュレーショントレーニング映像の分析の例

VADは、医療シミュレーションの振り返りを効果的に実施し、学習者に客観的な視点を提供し、教官が学生とともに実践を振り返ることを促します。VADが導入される以前は、テキストや紙によるフィードバックが評価の標準でしたが、実践を改善するための具体的な洞察に欠けるものでした。ビデオを使用することで、録画したシミュレーションを一時停止したり再生しながらディスカッションすることができ、学習効果を最大限に高めることができます。従来のテキストや紙による評価では、学生は教官からのフィードバックを、頭の中で実際の臨床シナリオに結び付ける作業を行う必要がありました。そのため、学生はコメントをどう解釈すればいいのかわからず、教官と学生のコミュニケーションに課題を残していました。

映像技術の革新により、学生は自分の実践に対して的外れな思い込みをせず、実際に何が行われていたかを客観的に見ることができます。Vosaicを使用して自分のパフォーマンスを分析することは、学生が個人的な自身のなさや恥ずかしさを克服するのに役立つと同時に、確かな自己省察を通して自尊心と自信を高めることにもつながります。VADを利用することで、生徒の自信、スキルの定着、自己効力感が高まることが示されています。

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[ Provided by Vosaic ]