この記事はVosaic.comの記事「Teacher Development through Goal-Setting and Performance Discovery」を翻訳したものです。(画像とも)。


教員養成課程の学生の模擬授業や教育実習、また現職の若手教師の授業研究や授業評価に、目標設定理論に基づいて「パフォーマンス分析」を活用する方法に関する連載の3回目です。

2]から続く

「ダニエルソン式」での目標設定例

それでは、授業分析における目標設定とパフォーマンス分析・フィードバックの一例を見てみましょう。使用するのは一般的で効果的なルーブリック、ダニエルソンの指導フレームワーク(Danielson Framework for Teaching)です。

ステップ1

教員や教員志望の学生は、まず自分たちの目標を明確にしなくてはなりません。そのためには、ダニエルソンのフレームワークについてできる限り学んでから始めるとよいでしょう。目標は挑戦しがいのあるものにしますが、あまり複雑にならないようにします。教員は指導教員(学生の場合は教授)と相談しながら進めるとよいでしょう。

今回、教員が最も改善すべき点は、ダニエルソンフレームワークのクラスター2に含まれる「学習につながる環境の醸成」です。それができたら、さらに具体的に取り組みます。3回の授業を通して、生徒がアイデアを発表する際に「より明確に、より詳細に述べるように求めること」に焦点を当てることにしました。

(ダニエルソンのフレームワークを使ったVosaicでの授業分析例。もちろん、日本語で自由に評価項目を作ることができます)

ステップ2

次に教員は、ビデオカメラ(ノートパソコンやスマートフォンでも可)をセットして、授業を録画します。3回の授業を通して「明確化・詳細化」を実践させます。

ステップ3

教員はビデオをビデオ分析プラットフォーム「Vosaic」にアップロードし、授業中を振り返りながら「明確化・詳細化」を生徒に要望した瞬間をビデオにマークアップします。また、1回目の授業と3回目の授業を比較し、段階的に改善できているかを確認できます。

ステップ4

自己省察を行ったら、そのビデオをVosaic上で直接指導教員と共有できます。指導教員は、さらにビデオをマークアップし、タイムライン上のモーメントにテキストまたはビデオでコメントを残し、オンライン上で意見交換することができます。または直接会って一緒にビデオを確認し、次のステップについて話し合うこともできます。こうして十分な進歩があったと判断できたら、次の目標を作成します。次回は、「生徒の気持ちに寄り添うこと」をテーマにして、授業に取り組みます。


(Vosaicを使った体育授業分析の例です)

Vosaicについて

Vosaicの安全なクラウドベースのビデオプラットフォームは、教師、現職教師、管理者が理論と実践のギャップを埋めるために使用されています。簡単な操作でビデオの録画、コメント、共有ができるため、ユーザーはより効果的に観察、指導、自己省察を行うことができます。
Vosaic日本国内総代理店の橘図書教材では、Vosaicの販売、および導入後のサポートを行なっております。また、授業力向上のための授業診断プログラムもご提供しております。ぜひお問い合わせください。

橘図書教材について
日本のスポーツ界へのパフォーマンス分析システムの普及に20年間努めてきた代表者が、2019年に設立しました。スポーツを超えた幅広い分野の教育にもビデオコーチングを普及して貢献すべく、Vosaicの日本国内総代理店として販売とサポートを展開しています。
分担翻訳スポーツパフォーマンス分析入門(株式会社大修館書店)
著  書:スポーツパフォーマンス分析への招待(有限会社ブックハウス・エイチディ)

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